2017年10月31日

省エネ改善提案No.1 照明の間引き

今回は具体的に提案の事例を紹介します。
以下、改善提案No.1 照明の間引きについて取り上げます。
まず、結論としては表のようになります。



では、改善提案No.1 照明の間引きについて内容に入ります。

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問題点
 各階事務所の照度が平均750lxと高いです。

対策
 照明器具を間引いて平均照度を500lx程度に軽減します。

計算式
 削減電力量=定格電力×(フロアあたりの現状の照明台数-フロアあたりの間引き後の照明台数)×階数×年間点灯時間
 フロアあたりの間引き後の照明台数=フロアあたりの現状の照明台数×(対策後の照度÷現状照度)

効果試算
 ・試算条件
   事務所の現状照度;750lx
   定格電力;72W
   フロアあたりの現状の照明台数;350台/階
   階数;5階
   対策後の照度;500lx
   年間点灯時間;8h/日×240日/年=1,920h/年

 ・計算過程
   フロアあたりの間引き後の照明台数;350台/階×(500÷750)=233台/階
   削減電力量;72W×(350-233)台/階×5階×1,920h/年=80,870,000Wh/年=80,870kWh/年

 ・効果量
   削減電力量;80,870kWh/年
   原油換算;80,870kWh/年×0.00997GJ/kWh×0.0258kL/GJ=20.8kL/年
   低減コスト;80,870kWh/年×円/kWh=1,197千円/年
   CO2削減量;80,870kWh/年×0.000505t-CO2/kWh=40.8t-CO2/年

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以上のような試算の手順で効果を算出します。但し、これは一例なので必ずしもこのような形式が適当とは限りません。省エネ診断の考え方の参考として下さい。
次回、照明設備や今回の計算の根拠、原油換算での削減量やCO2削減量の計算で出てくる下線を付けた係数について解説します。  

Posted by 環境省エネの若先生 at 18:22Comments(0)TrackBack(0)省エネルギー関連